ー災害で使ったことは、一度もない。それでも我が家のポータブル電源は、月に何回も動いてる。

「ポータブル電源、防災用に買おうかな」と思って調べ始めた人が、たぶん次にぶつかるのがこれやと思います。
「普段使わへんのに、10万円も出す意味ある?」
結論から言うと、防災専用として買うんやったら、僕はいらんと思います。
平均的な停電は数時間から1日で復旧するし、それやったら大容量のモバイルバッテリーを2〜3個買うほうが安いし、軽いし、置き場所もいらん…ここはホンマにその通り。
ただし、普段の生活で使う用途がひとつでもある人は、買ったほうがええです。
我が家は車いじり・車中泊・キャンプ・子どもの習い事・夏の買い物で使い倒してて、災害には一度も遭っていませんが、それでも「買ってよかった」と即答できます。
停電の実績日数、何Whあったら足りるかの逆算表、そして押入れにしまっとくのが一番アカン理由まで書きます。
停電って、実際に何日続く?

「いらない派」の人がよく言うのが「日本の停電なんて、長くても1日で戻る」という意見です。
盛ってる意見やなくて、ちゃんと根拠のある話。
平均で見たら、ホンマにその通りです。
でも、大きな災害のときの実績を並べると、こうなります。
| 災害 | 規模 | 復旧までの日数 |
|---|---|---|
| 北海道胆振東部地震(2018) | 道内ほぼ全域 | 約2日で99%復旧 |
| 東日本大震災(2011) | 最大約466万戸 | 8割の復旧に3日 |
| 台風15号・千葉(2019) | 最大約93万戸 | 約12日(9/21に1万戸以下=99%復旧) |
2日で戻ることもあれば、12日戻らんこともある。
千葉の台風15号では、倒木や土砂崩れで復旧チームが現場にたどり着けへんかったのが原因でした。
つまり「電気が戻る速さ」は、自分自身の努力ではどうにもならんのです。
ここからが本題で、この議論は「必要か不要か」やなくて、「平均で備えるか、最悪で備えるか」の話です。

どっちかが正解ってわけじゃないから喧嘩したらあかんで(笑)
水と食料は「3日分」と言われるのに、電気だけ誰も日数で語ってません
防災の話になると、水と食料は「最低3日分、できれば1週間分」と必ず言われます。
でも電気はなぜか日数で語られず「ポータブル電源があると安心」で終わってまう。
だから多くの人が「なんとなく1000Whくらいあれば大丈夫やろ」で買って、後から「思ったより使えへん」となる。ここを数字で埋めるのが、この記事の役割です。
「いらない」派の言い分は、半分正しい

先に、ポータブル電源が要らん人をはっきり書いときます。
要らん人に売っても、誰も幸せになりません。
- 守りたいのがスマホと照明だけの人
👉大容量モバイルバッテリー2〜3個で足ります。安いし軽い - カセットコンロと灯油ストーブがある人
👉調理と暖房が電気に依存してへんので、優先度は低い - ポタ電を置く場所が思い浮かばん人
👉1000Whクラスは10kg超。置き場所が決まらんと、たぶん死蔵します
スマホ1回の充電はだいたい15Wh、LEDランタンを5時間つけて25Wh、ラジオやタブレットで情報を追って10Wh。
1人1日ざっと50Whで3人家族でも150Wh程度、これならモバイルバッテリーの領域で、ポータブル電源を持ち出すまでもないんです。

その家ごとに住む環境や必要な物も変わるからそこに合わせて、モバイルバッテリーかポタ電選んでな♪

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分かれ目は「冷蔵庫を守るかどうか」やと思ってます
ほんなら、どこからポータブル電源の出番なんか。我が家の答えは「冷蔵庫」です。
家庭用の冷蔵庫は、300L台で1日だいたい900Whを使います。(年間の消費電力量を365日で割った目安)
スマホの50Whとは、桁がひとつ違うので、モバイルバッテリーでは逆立ちしても無理です。
そして夏の停電で冷蔵庫が止まると、中身が全部アウトになります。
これは「不便」やなくて「損害」。
ここを守りたいかどうかで、必要な機材がガラッと変わります。

冷蔵庫が使えんくてもクーラーボックス×保冷剤でちょっと間やったら何とかなるからこの方法も覚えとってな!
【逆算表】うちは何Whあったら足りるんか
ここが一番知りたいところやと思うので、数字で出します。
3人家族を想定して、実際に使える電力は表示容量の80%で計算しました。(変換ロスがあるので、カタログの数字はそのまま使えません。防災用途は安全側に見積もるべきなので、85%やなく80%で計算してます)
| 使うもの | 1日の消費電力量 |
|---|---|
| 1人分の最低限(スマホ・照明・情報収集) | 約50Wh |
| 扇風機(30W×8時間) | 約240Wh |
| 電気毛布(中設定40W×8時間) | 約320Wh |
| 冷蔵庫(300L級・間冷式) | 約900Wh |
これを3人家族・3日分で積み上げると、こうなります👇
| 守りたいもの | 3日分の消費 | 必要な表示容量 | 判定 |
|---|---|---|---|
| スマホ・照明・情報だけ | 約450Wh | 約600Wh | ◎ 700Whクラスで足りる |
| +夏の扇風機 | 約1,170Wh | 約1,500Wh | ◯ 1500Whクラス |
| +冬の電気毛布1枚 | 約1,410Wh | 約1,800Wh | ◯ 2000Whクラス |
| +冷蔵庫 | 約3,150Wh | 約3,900Wh | △ 本体だけでは正直きつい |
ここ、ちゃんと言うておくと、冷蔵庫を3日守ろうとしたら約3,900Wh必要で、これは1000Whクラスのポタ電を4台並べる計算で、金額も置き場所も現実的やないです。
ちなみに同じ冷蔵庫でも「1日だけ」なら約1,300Whで足ります。
1日と3日では必要な容量が単純に3倍になるので、「何Wh要るか」は日数を決めんと答えが出えへんということです。

冷蔵庫を3日守ろうとしたら約3,900Wh…このサイズになるとポタ電やなくて蓄電池レベルやな(笑)
電気毛布を一晩使ったときの実測はこちら👇

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現実的な答えは「大きいのを買う」やなくて「減った分を足す」
ほんならどうするか。答えは2つです。
- 冷蔵庫は諦めて、クーラーボックスと保冷剤に任せる。
👉ポタ電は600〜1000Whクラスで、スマホ・照明・扇風機に集中させる - ソーラーパネルを足して、昼間に充電する。
👉1000Whクラスでも、日中に回復させれば実質的に容量が増える
停電が3日を超える可能性まで考えるなら、大容量1台に賭けるより、中容量とソーラーの組み合わせのほうが強いです。
電気が来えへん状況では、自分で発電できる手段があるかないかで、決定的に差がつきます。
実際のソーラーパネルの運用方法はこちらにまとめてます👇

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防災”専用”で買うと、たぶん後悔する

ここが、この記事で一番言いたいところ。
ポータブル電源を買って押入れにしまい込むのは、アカン買い方です。
これは根性論やなくて、メーカー自身が書いてることなんです。EcoFlowもAnkerも、長期保管するなら3ヶ月に1回は充電するよう案内してるし、高温の場所に置くと劣化が早まるとも書いてる。
つまり「買って、しまい込んで、忘れる」はメーカーが想定してへん使い方。
いざ停電して開けてみたら残量が減ってた、が最悪のパターンです。
非常食や水も、しまい込んだままやと期限が切れて捨てることになる。
ポータブル電源も同じで、普段から使って減ったら充電する、それがそのまま備えになる…いわば電気のローリングストックやね。

なるほど! で、普段なにに使ってるんっスか?

普段何に使ってるかは今から伝えていくで!
我が家の使い道その1:車いじりとDIY
一番よく使うのは、家の外にコンセントがない場面です。
車をいじるとき電動工具を使いたい…でも駐車場まで電気が来てへん。
今までは窓を少し開けて延長コードを引っ張ってたんですが、ドアも窓も閉められへんし、コードは家族に踏まれるし、雨の日や虫が家に入らんか不安になる…ポータブル電源を置いた瞬間この問題が消えました。
駐車場がそのまま作業場になる。
庭でのDIYも同じで、地味ですがこれだけでもけっこう元を取ってる感覚があります。
我が家の使い道その2:夏の少年野球(これが一番デカい)
子どもの野球の試合や練習で朝から夕方までグラウンドにおる日は、昼過ぎにはクーラーボックスの氷が溶けて飲み物がぬるくなる。
夏はクーラーボックスだけでは全然持たへんのです。
そこで車載冷蔵庫とポータブル電源を積んでいくようになり、エンジンを切っててもキンキンに冷えた飲み物が一日中ある。
これが熱中症対策としてかなり効いて、子どもだけやなくて付き添いの親も助かるんです。
ちなみに「一日つけっぱなしにしたら、どれくらい減るんか」は、別の日に車中泊旅で24時間かけて実測しています。日中(9時〜21時)の12時間だけで34%=約350Whでした。朝から夕方までのグラウンドなら、1000Whクラスのポタ電で余裕をもって足りる計算です。
実測の詳しい数字と、容量別に何日持つかの目安はこちら👇

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我が家の使い道その3:夏の買い物
これは自分でも意外やった使い方です。
夏に何店舗も買い物を回るとき、車載冷蔵庫とポータブル電源を積んでおくと、食品が傷む心配がゼロになる。
今までは「肉を買ったから、もう一軒寄るのはやめとこか」と行動が縛られてました。
炎天下の車内に生鮮食品を置いとくのは正直こわいですが、車載冷蔵庫+ポータブル電源で買い物の順番を気にせんでよくなったのは地味に大きい変化でした。
災害では一度も使ってません
正直に書きますが、停電らしい停電に当たってないので、我が家はポータブル電源を買ってから、災害で使ったことが一度もありません。
でも、それでええと思ってる。
防災のために買ったんやなくて、使い倒してたら結果的に備えになってたというのが、我が家の実態やからです。
だから、この記事の結論はこれ。
「防災のために買うか」で悩んでる人は、一回その軸を捨ててください。
大事なのは「普段の生活で、電気がなくて困ってる場面がひとつでもあるか」です。
それがある人は買って後悔せえへんし、無い人は今は買わんでええと思います。
買う前に知っといてほしい正直な話

メーカーのサイトにはあんまり書いてない、でも知っとかんと困ることを並べときます。
- ほとんどの機種は防水やない(防水の表記がない機種が多い)。
👉雨に濡らしたら終わりです。「屋外で使える」と「雨でも使える」は全然違うので - けっこう重い。
👉1000Whクラスで10kg超。停電のときに実際に運ぶのが奥さんや親かもしれん、という視点で重さを見といたほうがええです - コンセントに挿しっぱなしは、バッテリーに優しくない。
👉常に満充電の状態は負荷がかかります。アプリで充電上限を設定できる機種を選ぶと安心 - 夏の車内に置きっぱなしは厳禁。
👉高温で劣化が早まるうえ、熱で充電が止まることもあります(うちは実際にやらかしました) - 定価で買わんこと。
👉ポータブル電源はセールの値引き幅が大きい商品です。急ぎやなければ時期を待つほうが確実に得します
熱で充電が止まった話はこちらの記事に、セールの時期はこちらの記事にまとめてます。

防災で買うなら大きいほうが安心じゃないっスか?迷ったらデカいの買っとけばいいと思うんっスけど?

気持ちは分かるで。でもな、大きいやつは重い・高い・置き場所に困るの三重苦や。結局「普段使わへん」に逆戻りする。ほんまに大事なんは容量やのうて、月に何回コンセントを挿すかやねん。

月に何回挿すか、ですか…

そう。月に1回も出番がない容量を買うより、毎週使う容量を買うほうがええ。使ってたら勝手に充電サイクルも回るし、いざというとき操作に迷わへん。備えって、そういうもんやと思うわ。
公式サイトはこちら👉EcoFlow(エコフロー)公式サイト
よくある質問(FAQ)
Q. ソーラーパネルも一緒に買わなアカンですか?
停電が1日で終わる想定なら要りません。ポータブル電源だけで足ります。ただし3日以上を想定するなら、ソーラーはほぼ必須です。記事の逆算表のとおり、冷蔵庫まで守ろうとすると3日で約3,900Wh必要で、これを本体だけで賄うのは現実的やないからです。まずポータブル電源を買って、必要になったら後からソーラーを足す買い方でも問題ありません。
Q. マンションや賃貸でも意味ありますか?
意味はあります。むしろ高層階ほど停電の影響は大きくて、エレベーターが止まると水も運べません。ただし置き場所とベランダの条件は先に確認してください。ソーラーパネルはベランダの向きと管理規約次第で使えへんことがあります。あと、共用部のコンセントで充電するのは規約違反になることが多いので注意してください。
Q. 車中泊にも防災にも使い回せますか?
使い回せます。というより、その買い方が一番おすすめです。車中泊で使える容量は防災でもそのまま通用しますし、なにより月に何回も充放電するので、バッテリーが常に元気な状態に保たれます。どの容量を選ぶかは、車中泊向けの比較記事で実際に使った感想つきでまとめてるので、そちらを見てください。
最後にひとこと。
「普段使わへんのに高い」は、ほんまにその通りやと思います。僕も買う前は同じことを考えてました。
でも実際に持ってみて分かったのは、ポータブル電源が変えたのは「停電のときの安心」やなくて、「普段の行動範囲」やったということです。
駐車場で作業できる、炎天下のグラウンドで冷たい飲み物が出せる、買い物の順番を気にせんでええ、こういう小さい自由が、毎月積み上がっていく。
そうやって使い倒してるうちに、気づいたら家に「電気の蓄え」が常にある状態になってた。
備えって、気合いで用意するもんやなくて、生活のついでに残るもんなんやなと思ってます。
だから最後にもう一回だけ言わせてください。
防災のために買うんやったら、やめといたほうがええ。
普段の生活で使いたい場面が浮かんだときが、買いどきです。
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